*戦場のニーナ

なかにし礼さんの「戦場のニーナ」を読んだ。この人は期待を裏切ることがない。良いものにめぐりあうと本であれ絵であれ茶碗であれ祈りのようなものを感じてしまう。ちかごろわたしは新鮮な気持ちになることがある。以前はわからなかった感性が生まれてきているようにも感じる。その感性が1年毎に変容しつづけているようにも思う。なかにしさんは「自分はどこから来たのか。自分は生きるに値するのか。値するなら死後にも意味はあるのか」と問い続けている人のように思える。