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1-1. 都心/オフィスビル (3)

それらの建物の用途は何でしょうか?私が眺めていたエリアは中央区。いわゆる「オフィス街」あるいは「業務地区」と言われているエリアなので、概ね「オフィスビル」と呼ばれている建物です。大雑把に全体像を描くとすれば、大通りに面したビルは敷地の区画が大きいので建物の平面も大きく、1階にはコンビニなどの商店かあるいはファミレスなどの飲食店が入っていることが多く、2階以上がオフィスとなっています。一方で大通りから1本内側に入ったビルは敷地の区画が小さくなって、1階にはよりこじんまりとした商店や、あるいはエントランス空間と管理人室やゴミ置場、駐車・駐輪場といったバックスペースのみで占められていたりします。その上には同様にオフィス。
このように大まかに描写できるようなある種の画一性、あるいはタイポロジー(類型・形式)が見いだせます。私が遊んでいたシムシティの建物群は、発展の段階が同じであれば同じグラフィックが繰り返されるものでした。私が超高層ビルの上で抱いた「シムシティ」的光景は、まさにこの同じオフィスのタイポロジーの繰り返しだと言って良いかと思います。

オフィスビル徒然 (2)

ここで書くまでもないかもしれませんが、「シムシティ」とはビデオゲームで、自らが市長となって街をつくっていくというシュミレーションゲームです。現在ではいくつもシリーズが出て複雑化しているようですが、私が遊んでいた当時は20年くらい前ですのでとてもシンプルで、建てられる一般的な建物は主に「住宅地」「商業地」「工業地」という3種類に分かれていました。都市が発展していくということは、即ち各々のエリアの建物が巨大化していくということでした。例えば住宅地であれば、戸建ての住宅街であったものが、高層マンションに変化していくというように。(その他、特殊な建築物として、警察署や消防署、スタジアムなどがありました。)ゲームをうまく進める戦略は、シンプルなグリッド状の街区に上述の3つのエリアをきちんと分けて街づくりを進めていくということでした。住宅地のすぐ横に工業地があると、公害で住民が悩まされてしまうでしょう、という話です。
プレイしているその画面上の街は、鳥瞰的に(正確にいえば、アクソノメトリック)描かれています。聖路加タワーから見下ろした画一的なグリッド状の街区の上に並ぶキュービックな建物は、まさに「シムシティ」的光景を見ているようでした。

1-1. 都心/オフィスビル (1)

1.イントロダクション

トゥループロパティマネジメント株式会社は、中央区の聖路加タワー40階に社を構えています。都内の超高層ビル(*)は60年代以降に開発された西新宿が最たる例ですが、複数の超高層ビルは群がるように建っていることが多いので、方角によっては隣りのビルしか見えないで、意外と景色が開けていなかったりします。一方でこの聖路加タワーの周辺には同じような超高層ビルは建っていませんので、月島や晴海を背にして、下町から山の手方面にかけて景色が一望できます。空気が澄んだ冬の日や雨上がりで大気中のチリが落ちている時には、遠くにはっきりと富士山を望むことが出来ますし、東京の街を赤く染めながら夕日が沈んでゆく様はとても美しいものです。そして足元に目を移すと、碁盤目状の道路に区切られた敷地の中で、四角い建物が規則正しく並んでいます。
その光景を初めて見たとき、私は「シムシティ」を思い出しました。
(*:超高層ビルの定義は厳密に決まっているわけではありませんが、通常、15階建て以上または100m以上の建築物を指します。)