日本の不可思議なサラリーマン

他の国のサラリーマンは知らないけれど、日本のサラリーマンが不思議で仕方がないことがあります。この前に談合があったのは、名古屋でしたよね。談合を仕切っていた人は会社の言うことよりも業界の付き合いを大事にしている。あれは不思議な感覚です。会社の命令よりも自分が仕事で付き合っている会社の人間関係を大事にするという、本当に不可思議で得体が知れない。どこから給料をもらっているのか。

日本のサラリーマンというのはそういう傾向があります。そういう風な人によくお目にかかります。会社じゃなくて、僕だからお客さんが付き合ってくれた、というような発言をする人がいる。とてもじゃないけれど、知能が低いとしか言いようが無い。もしも本当にそう思うのであれば、独立して自分で建設コンサルタントをやれば良いだけの話です。

結局、自分の家族の生活費、仕事上の経費を出して頂いて動いているわけです。それで実際にやっているのは、会社の仕事ではなくて自分の仕事であるというならば、給料をもらう資格がないですよね。会社の命令通りに動くのが当然であって、それが嫌ならば辞めればいい。会社は給料を払う、それによって社員は会社の命令に沿って働くという契約ですからね。無論、脱法は言うことを聞く必要はないけれど。給料だけもらってあとは好き勝手にやるというのは、どうも理屈が通らない。マネージメントしている人の命令に従わないで、結果だけ出せば良いという考え方の契約ではないですから。

それは要するに、仕事を発注する元請けと下請けとの関係で、その場合であるならば契約書通りの仕事をきちっとやれば良いだけのことです。でもこれは雇用関係ではないので、ちゃんとした結果が出なければお金は貰えないし、ましてや作った製品の欠陥によって元請けが損害を被れば、その分は下請けが補填しなければならない。そういう関係なので、下請けと社員は全く違います。

そういう発想をする日本人はけっこう多いですね。日本人って論理的な思考が出来ない傾向がありますよ、センチメンタルだし。それは自分自身と向き合えないということだと思います。自分自身と距離が取れない。僕もそういう意味で言うと、日本人だけれどね。(笑)嫌だなと思うことがよくあります。

例えば、世界で大きな事件があったときに、ニュースでよく街頭でインタビューをしますよね。その時に欧米の人たちは理路整然として答えられますよね、中学生でも、高校生でも、おじいちゃんでも、サラリーマンでも、主婦でも。でも日本人って言えないよね。感想を一言しか言えないような全体的な傾向があります。貧しいですよね。

だから日本人は他人と付き合うのが下手だっていうけれども、他人じゃないんですよ。自分との距離を保てなくて、自分に甘いんだと思います。だから他人の捉え方も甘くなっちゃうから、起承転結でもって客観的に物理的に物事を捉えることができない。

情緒的に話すことができる、「やっぱりおかしい!」とか、一言、これで終わり。(笑)