倒炎式と直炎式

私が20年くらい使っているガス窯は小さくてもよく焼けるんですよ。倒炎式といって、炎が下から入って窯の中をぐるっと回ってもう一方の下から出て行く仕組みです。そうすると上と下の温度差も減るし、熱がしっかり溜まるわけです。熱を籠らせるから、熱効率はいいんだよね。これが登り窯なんだよね。

一方で炎が真直ぐ上がって、その上に焼く物があって熱が上に抜けて行くのは直炎式と言います。あな窯はそれだけれど、熱効率が悪いんだよね。いわば、煙突の途中に焼物があって、熱がボンボン上に逃げちゃう。今ももちろんあるけれど、あな窯は桃山時代に流行ったやり方だね。

登り窯とあな窯だと燃料効率は何倍も違うよね。あな窯は燃料を惜しげも無く使うから、別名、大名窯とも言われています。