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吉村昭、吉本隆明、江藤淳

最近読んだ本で面白いなと思ったのが吉村昭さんの「死顔」というものです。「自らの死を自覚し延命治療を拒んだ著者が遺書のように書き残した短編」とあります。死と向き合っていて、とても良かったです。最後のものは活字にする前に死んじゃいました。奥さんは作家の津村節子さんです。

あと最近読んだのは、吉本隆明さんの「遺書」です。10年くらい前に新刊ででたものが、最近文庫本になって。前にも手に取ってみて読もうかどうしようか迷って読まなかったのだけれど、今回読んでみました。そこで「生涯のうちで必ず一緒に一生暮らしてもいいかなと思う相手が一人は見つかる」って言っていたのは、吉本さんです。それは僕もそう思いますね、何の違和感も無く一緒に住んでも良いなと思う相手がね。それが70歳で訪れるのか、80歳で訪れるのかは分からない、と吉本さんは言っています。例えば80になって余命幾ばくも無いと。もしそこで出会って、残りの数年をどうするのかというときに、一緒に暮らすのか。それも良いだろう、あと1年しかなくても。と、そんなことを言っています。

僕が学生の頃は、吉本さんは超カリスマだった。わたしは評論家の人の本は滅多に読まなかったから。でも吉本さんの詩集は読んで、あれは良かったね。初期の頃の詩集を集めたもので。あとは『言語にとって美とは何か』というのを読んだけれど、覚えてないから全然理解していなかったんだろうな。

当時、人気があったのは吉本さんと江藤淳さんでした。江藤さんは大学の近代文学のときに「『成熟と喪失』は良いよ」って教師から言われて。短い評論だったけれど良かったね。

怒りと筋肉の相関

怒りが溜まるとその怨念が毛細血管を収縮させるんです。朝起きて洗面台に向かうときに、軟骨が背骨の脊椎に触って激痛が走って動けなくなる。氷を薄いビニル袋に入れて、空気を吸って無くしてぺたっとして、それを輪ゴムで留めて患部に当てて20分間。それをやると、治りが1/3くらい早く治る筈なんだけれど。年に1回くらいね。

ヘルニアは軟骨が骨髄に触っているわけですが、支えているのは筋肉だから、やっぱり筋肉が疲労したり、酒を飲み過ぎると筋肉が硬直して弾力性がなくなるのでね。弾力性がなくなるということは、筋肉が力を発揮できないってことですね。

オリンピックの選手とか柔道でも何でも筋肉はすごく柔らかいよね。固いのはスポーツをしない人、酒飲みは固いよね。

冬樹社

わたしの関係会社で雑誌を作っていました、「コラボレーション」という。二人に対談してもらって、それをメインにした雑誌でした。高松伸さんや中沢新一さんなどけっこう有名な人たちに登場してもらいました。中沢さんと対談をしたのが、パルコのポスターを作った女性のデザイナーだったのですが。楽しかったけれど、売れなかったね。(笑)

*ランチタイム

春の雨が降り始める。

彼女が脚早に歩く。

私は、桜の若木の下で煙草に火をつける。

彼女は、遠ざかってゆく。

地下は恐い

ビルをつくるときのことですが、地下は何が出てくるか判らないですね。この前、京橋の物件で恐らく川があったのだと思いますが、戦前の護岸でコンクリートが打っているのだけれど鉄筋が入ってないんですよ。だから壊す時に重機で掴んでもその部分しか持ってこれなかったんです。鉄筋が入っていればゴソッと持ってこれるのですけれど。それは往生しました。

そこは土地が50坪もないところで、その工事だけで3,700万円です。上モノは350坪程度しか建たないんですよ。それだけで坪10万オーバーするわけです、地下の埋蔵物の解体だけで。そういう押し競饅頭ですよ、ずっと。

腕のいいゼネコンさんなら工法の変更を主張しますね。変更部分は別途工事になって特命発注になるから、設計変更の多い現場は儲かります。技術力があるからこそバンバン設計変更ができますよね。だからその辺りは、もう勝負なんですよ。我々と比べてやっぱりゼネコンの方が技術的な情報を持っているから、どうしても押され気味になりますがね。