5-1. ガラス (8)

コップなども含めてガラスの大きな特徴は「割れる」ということです。「割れる」ということは、硬くて粘りがない物質が一瞬にその結びつきを失うということですが、その原因は外から強い衝撃を受けるか、急激に温度変化するかのどちらかです。日常生活の中でガラスが割れるといえば前者だと思います(グラスを落としたり)。後者は例えば、冷凍庫にグラスを入れておいて、熱湯を注いで割れるということです。物質は熱によって膨張収縮しますが、ガラスの場合、急に熱が加わった時に表面は膨張するけれども、それ以外の場所に熱がすぐに伝わらなくてそのままになってしますので、そのひずみで割れてしまうということです。これが建築物の場合、火災時にはガラスに急激に熱が加わることになりますので、熱膨張によって普通のガラスでは破壊されてしまいますが、火を廻らない様にする、あるいは割れて人に危害を加えない様にするためにも、熱に耐えられるガラスが場所によっては求められます。

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