8-5. 地区計画・総合設計制度 (1)

8.オフィスビルの法律

都心部を歩いていると街並みの中で頭1つ飛び出している建物を時に見かけることがあります。六本木ヒルズやミッドタウンといったランドマークとなっているような建物もそうですし、超高層建築物でなくて比較的小さな建物でも目につくことがあります。これらは高さに関することなので、先に8-1「高さ制限」の稿で簡単に触れましたが、地区計画あるいは総合設計制度に基づいて、基準法の規定が一部緩和、あるいは変更されたことを前提としてこれらの建物が成立しています。
地区計画とは何か?東京都都市整備局のホームページにはこのように解説がなされています。
「地区計画とは、地区の課題や特徴を踏まえ、住民と区市町村とが連携しながら、地区の目指すべき将来像を設定し、その実現に向けて都市計画に位置づけて「まちづくり」を進めていく手法です。」
ここで謳われている「住民と市区町村とが連携」しているかどうかは疑問の余地がありますが、建築基準法や都市計画法といった全国一律の同じような枠組みで建築物を帰省するのではなくて、「地区の課題や特徴」を汲み取ったまちづくりを考えていきましょう、ということが制度上の趣旨だと思われます。

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