7-2. 環境基準 (1)

7. オフィスビルの環境

近年、CO2排出削減などの地球環境保全への関心の高まりを背景として、建築物の建設や運営に伴う環境負荷を総合的に評価しようという気運が高まっています。日本においては「CASBEE」という環境指標があり、「建築環境総合性能評価システム」と銘打っています。敷地境界などを仮想的な環境の境界と設定して、その内部の環境品質を[Q]としその外部への負荷を[L]としたときに、建築の環境性能を[Q/L]として位置づけて、それをS〜Cランクとして評価します。

図7-2-1:BEEに基づく環境ラベリング

図7-2-1:BEEに基づく環境ラベリング

境界の内外にはそれぞれの評価の指標が設定されていて、境界内ではQ1:室内環境、Q2:サービス性能、Q3敷地内の室外環境の3項目、境界外でL1:エネルギー、L2:資源・マテリアル、L3:敷地外の環境という3項目が設定されています。以上の項目の総合のQ/Lをみたときに、環境負荷[L]がより少なく、一方で敷地内、および建物内の環境[Q]が良ければ高評価になるという指標です。
またCASBEEは建物ごとに評価が与えられますが、その評価と認定は民間の建築確認申請機関が認定機関として行っています。

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