4-3. トイレ (12)

現在、日本の衛生陶器のシェアはTOTOとLXIL(旧INAX)が大半を占めていて、トイレは日常生活にも身近なものですので、一般的にも名が通っていることだと思います。TOTOの元々の名前は東洋陶器といって、その略称「東陶」からアルファベット表記のTOTOがブランド名、現在では会社名となっています。
TOTOは20世紀初頭に洋風建築の需要増加に伴って、日本陶器という会社内に衛生陶器の研究所として発足したのが始まりだそうですが、当初は市場が小さく難しい時期が続いていたとのことですが、その後、第一次世界大戦でヨーロッパにおいて生産力が衰えたことによる海外需要を満たす輸出用の製品や、関東大震災後の復興需要で業績を伸ばしたようです。また、その頃から東京では下水道の整備が進んで来たことも衛生陶器の普及に大きく貢献したことだと思われます。
このようにトイレは木製から陶製のものへシフトしていきました。

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