5-3. タイル (1)

5. オフィスビルの素材

現代のオフィスビルではタイルと呼ばれる素材は割合色々な場所で使われています。トイレなどの水廻りに使われるのはもちろん、外装に使われることもあります。また、エントランス空間で床や壁に大判のタイルが使われたり、共用部にPタイル、執務空間にタイルカーペットが床に敷かれたりします。一般的にはタイルと言えば、陶磁器質の薄っぺらい素材をタイルとして連想しますが、上述のように実は様々な素材に対してタイルという呼称が付いています。
そもそも英語でいうタイル[tile]というのは、フランス語の[tuile]から伝わった言葉で、元を辿ればラテン語の[tegula]という言葉とのことです。その元々の意味は「焼成粘土によって覆われた屋根」という意味で、それが転じて現在では、様々な形の薄いモノが規則的に表面を覆っている時にそのモノを広義に「タイル」と呼んでいます。つまりいわゆる陶磁器質の素材という意味でのタイルは狭義のタイルであって、広義には素材の縛りはありません。そういう意味でPタイル(=プラスチックタイル)やタイルカーペットという呼称が成立します。

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