8-2. 面積 (1)

8. オフィスビルの法律

オフィスビルに限らず、建築物を建てる際の最もクリティカルな制約の1つは面積であると言って良いでしょう。
本稿は知っている人は当然知っている当たり前な内容かもしれませんが、建築専門家以外の方と話したときに意外と正確に理解されていない方がいるという印象があります。
建築基準法上、基本的な面積の制約は大きく2つあります。「建築面積」と「延床面積」です。これらはm2(平方メートル)で表現される絶対的な量ですが、一方で敷地面積に対する割合で表現された「建蔽率」と「容積率」という数字もあります。絶対値で表現されるか相対値で表現されるかの差であって、制約をかけている内容は変わりません。
「建築面積」とは当該の敷地に対して何平方メートルまで敷地を覆っているかという数字で、「建蔽率」となると何パーセント敷地を覆っているかということになります。「許容建蔽率」という言葉がありますが、これは法的にその敷地に対して何パーセントまで建てられるのか?という値になります。このときに敷地を覆うというと書いたのは、要するに敷地上空から鉛直方向に敷地を見下ろした際に建物が占めている部分が「建築面積」に当たるということになります。

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