4-8. 階段 (2)

建物が平屋建てでない限り、その建物には階段が存在します。エレベーターを除けば、階の移動には場合によっては梯子や昇り棒の様なものが使われることもあったかも知れませんが、歴史を遡ってみて、世界各地で互いに交流がなかった文明それぞれにおいて、階段という形式と言える構造物で階の移動がなされていたということは、階段がかなり初源的なもののあり方(より具体的に言えばかたち)をもっていると言って良いかと思います。それはつまり、世界各地どこに行っても、雨をしのぐ時の屋根のかたちが三角形の屋根(いわゆる家型)であったように、階段も同じ意味で段々のかたちが初源的であるということです。18世紀中期にロジェの著作「建築試論」の有名な図版では、木の柱に三角形のペディメントを乗せたものを女性(女神)が指差しています。

図4-8-1:原始の小屋

図4-8-1:原始の小屋

これはあらゆる建築の起源がこのようなプリミティブな小屋のかたちに既に宿っているということを意図しています。

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