5-5. 耐火被覆 (3)

先述のグラフで鉄とコンクリートとともに木材の強度についても描かれていました。木造耐火構造というのもあるのですが、幼稚園や老人ホームといった用途や防火地域における住宅といったようにとても限定された範疇での話となるのでこちらでは割愛して、鉄骨造に注力を注ぎたいと思います。
鉄骨造となると基本的には壁による構造はなくなるので、柱梁の軸組に床を架けるという考え方が一般的でしょう。鉄筋コンクリートの場合、国土交通省が出している告示(当時は建設省)ベースで仕様が決められていますが、鉄骨造に対する耐火被覆はその材料メーカーが個別に製品に対して認定を取る形で耐火の要件を満たしていることを証明しています。

図5-5-2:ロックウール

図5-5-2:ロックウール

まず最も一般的に使われていると思われるものがロックウール(岩綿)です。元々、アスベスト(石綿)が耐火被覆として利用されていたものが、健康被害の問題から1975年に吹付けアスベストが禁止されて以降、代替品としてロックウールが使用されるようになっています。見た目はアスベストとあまり変わりはありませんが、もちろん健康被害がなく、アスベストと同様に吹付けで施工が可能で安価であるということで最も多く使われているといえるでしょう。ただし上図の通り、あまり美しいものではないので仕上げをして隠れる個所に使われてあまり目にすることはないでしょう。あるいは駐車場といった元々意匠的に配慮がなされない個所などで見える場所に使われているところを目にすることもあるでしょう。

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