4-12. 執務空間 (9)

図4-12-9:グーグルロンドン

図4-12-9:グーグルロンドン

上図は検索エンジンのグーグル社のロンドンオフィスの一角だそうです。ここは果たして執務スペースなのか、リラックスルームなのか、もはや良くわかりません。むしろ、そのどちらでもあると言っても良いのかもしれません。ラップトップ一つで仕事ができる環境だと、このようにソファでリラックスしながら仕事をした方が効率は上がるかもしれませんし、同僚と会議室で打ち合わせをするよりも、このようなリビングルームのような寛いだ空間で話をした方が互いに良いアイディアを引き出せるかもしれません。

図4-12-10:フェイスブック

図4-12-10:フェイスブック

同様にこちらもIT系企業のフェイスブック社ですが、工場のような広くて天井高が高く、明るい空間にぽつんとデスクが置かれています。広い社内ですのでスケボーで移動したり、自転車に乗っても良いようです。至る所に現代アートの作品が置かれていてギャラリーの中で仕事をしているような環境でしょう。その他、DJの機材があってパーティをするスペースがあったり、プロジェクターで壁に画面を大写しにしてゲームで遊べるスペースもあるとのことです。
これらの例は非常に極端なのですが、仕事の妨げになりそうにも見えるこのような空間をあえてつくっている意図は明確で、それは社員の能力を最大限に引き出せる環境を作ろうということだと思います。IT系の企業にこのようなスタイルが多いのは、その業態がそのスタイルを許すということもあるでしょうが、それ以上に各人のアイディア、創意を引き出すことが会社に利益をもたらすということが分かっているからだと思います。

最新記事40件を表示