5-7. 鉄 (2)

さて、建築一般に使われる鉄については、鉄鋼や鋼材などと言われますが、これは鉄の種類を示しています。鋼(はがね)の元来の語源は刃金から来ており、読んで時の如くカタナをつくる鉄を指して刃金と読んでいました。刀をつくる際には鉄を熱して叩くことを繰り返して、刀の中にある炭素の量を調整し、不純物を取り除くことによって現在の意味での鋼に近い炭素量の鉄をつくったようです。その現在で言う鋼は0.3〜2.0%の炭素を含んだものを指しており、多かれ少なかれ炭素が含有することから合金の1つであると考えられます。実際に建築物で使われる鉄骨にはこの鋼材を用いますが、クロムやニッケルなどの添加物を加えることによって、特殊な材性を持たせるようなこともできるので、幅広い用途に使われています。ちなみに英語で考えてみると[iron]と[steel]という言い方がありますが、これは日本語において鉄=[iron]、鋼=[steel]と対応しています。
さてここで一旦歴史を振り返ります。このような現在使われている鉄鋼が工業的に生産できるようになったのは19世紀中頃の話で、一方で先述の隕鉄のように先史時代から人類は鉄を生活の中で様々な形で利用してきました。その流れはひとつには鉄の種類と製鉄の仕方を追えば良いでしょう。

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