5-4. カーペット (10)

記録として残っているレッドカーペットの最初は、1821年に米大統領のジェイムス・モンローが河岸に着く時に敷かれたというものがあります。また、1902年にニューヨーク中央鉄道で乗客を案内するために敷かれたという記録があり、近代のレッドカーペットのもてなしはこれが起源だと言われているようです。
ちなみに日本でも神社でお祝い事があるときでしょうか、赤いカーペットが敷かれていることがあります。この赤絨毯も意味的には同じようなものなのでしょうが、どういう経緯でこのようなことをするようになったかは筆者は調べられませんでした。

図5-4-9:神社の赤絨毯

図5-4-9:神社の赤絨毯

何はともあれ、このように歴史の長い間に渡って、カーペットは高級品、あるいは権威や歓待の象徴でありました。近代になってこれらの意味は捨象されて、機械化された生産により価格も下がり、実際的な建材となりましたが、背後にはこのような歴史が会ったことを思うと、カーペットもまた違った眼差しでみれるのではないでしょうか。

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